会計事務所の月次業務の大半がRPA化できる!

弊社では2018年から社内でRPAを導入してきました。本ページに掲載のRPA比較一覧表のRPAもいくつか導入しましたが、様々な課題があり実用化に至りませんでした。例えば、RPAが日本語対応をしておらずプロセスが複雑であったことや操作研修ばかりでRPAを活用する目的が明確化されなかったこと、他のRPAと比較して実務的にできることが限られたことなどの問題がありました。
その中で、「WinAutomation」(Softomotive社製。2020年5月MicrosoftがRPAベンダーのSoftomotiveの買収。現在はPower Automate Desktopに機能が組み込まれている)に出会い、社内のRPA推進が大きく加速しました。

そして、現在は「Power Automate」を活用し、日常レベルでRPAの開発が進んでいます。会計担当者や営業アシスタントなどSEではない者が自分の業務改善のためにRPAを手軽に開発するのです。

様々なRPAを導入した結果、実務レベルでのRPA活用に至ったポイントを3つご紹介いたします。

RPAはこれまで大企業や官庁などが作業領域として活用していました。RPAは大量・反復・正確・不眠・不休・不怠の作業に向いており、中小企業ではなかなか活用できませんでした。

しかし、弊社がRPAを開発していく中で、作業領域だけではなく、コミュニケーション領域にも使えることが分かってきました。メール・チャットなどを自動対応、ワークフローや予約管理、ソフト間でのデータの受け渡しなどがあげられます。つまり、RPAは中小企業にも使えるのです。

最近のRPAは、日本語対応をしているものも数多く出回っていますが、PowerAutomateの利点はなんと言っても接続できるサービスの多さです。下記の画像に参照している、Microsoft、Google、Twitter、InstagramなどMicrosoft以外のサービスにも対応しており、432種類ものサービスやアプリケーション同士を簡単に連携できます。

この手軽さにより、SEなど専門知識を持った人やRPA開発のための専任者を置かなくても、社内の各部署で気軽にRPAを使うことが可能です。Excelを使う感覚で誰もがRPAを使用できて初めて絶え間ない業務改善をもたらすと言えます。

月次会計業務

No. 業務内容 詳細 メール 電話 RPA
1 お客様への資料請求案内
2 お客様からの資料到着 廃止
Excel
PDF
3 資料の整理・コピー (〇)
4 不足資料の再請求
5 会計ソフトへの入力 手入力(紙・PDFより) 廃止
Excel(csv)読み込み
STREAMED等への入力外注
API連携(ネットバンク等)自動仕訳 (〇)
AI・OCRからの自動仕訳
6 入力内容のチェック ×(人が行う)
7 異常点確認問い合わせ
8 お客様説明資料の作成 Excel入力
責任者チェック ×(人が行う)
印刷・製本
9 顧客訪問 訪問前の訪問時間等確認メール
移動時間 廃止
10 顧客説明 説明・業績ヒアリング ×(人が行う)
問題点の把握と次月までの行動計画の確認
議事録の作成と次月の確認
11 議事録の送付と次月の案内

社内で毎週30分のRPAミーティングを行っています。ミーティングにはRPAのメイン開発者をリーダーとして置き、参加者は会計担当者、営業アシスタント、バックオフィス担当者など8名程度が参加し、部署も業務もバラバラです。

ミーティングではRPA開発の成果報告を全員が行い、開発でのつまづきや困ったこと、成功事例、次の開発のアイデアなどの情報が共有されます。別の人の開発事例を聞くことで自身の業務活用のヒントや開発スピードの向上にもつながるなど、様々な成果が生まれます。

ぜひ皆様も、RPAミーティングを実施なさってください。

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